連絡がつかない相続人がいても相続放棄できるか
1 相続放棄とは
相続放棄とは、相続によって生じる正の財産と負の財産の承継を拒否する手続きです。
相続人は、借金等も引き継ぐことになるため、被相続人の経済状況によっては、相続放棄が必要となります。
相続放棄をするためには、家庭裁判所への申述が必要となります。
単に、遺産分割を合意する際、財産を受け取らないだけでは相続放棄にはならないため、注意が必要です。
相続放棄が認められると、最初から相続人ではなかったものとみなされます(民法939条)
2 連絡がつかない相続人がいる場合
相続放棄は、各相続人が個別に申述することができます。
したがって、被相続人が亡くなられた時点で連絡がつかない相続人がいたとしても、相続放棄を申述するのに支障はありません。
また、相続放棄は、3か月の期間制限がありますが、その起算点は、「自己のために相続の開始があったことを知った時から」(民法921条2号・同915条1項)、すなわち、被相続人が亡くなられたことを知った時からとなります。
このため、音信不通となっており、被相続人が亡くなられたことを知らない相続人の場合、被相続人の債権者からの督促等から相続開始を知った時が起算点となります。
3 先順位相続人に連絡がつかない場合
問題となるのは、先順位の相続人に連絡がつかない方がいる場合です。
親族の中で、誰が相続人となるかは、民法で定められています。
まず、被相続人の相続人は、必ず相続人となります(民法890条)。
配偶者以外では、第1順位が被相続人の子(民法887条1項)、第2順位が被相続人の直系尊属(両親。民法889条1項1号)、第3順位が被相続人の兄弟姉妹(民法889条1項2号)となっています。
被相続人に大きな借金がある場合、第1順位の相続人が全員相続放棄を終わらせた後、第2順位以降の方々も相続放棄をする必要があります。
ところが、第1順位の相続人の中に連絡がつかない方がいる場合、その方が相続放棄をしたかどうか、聞くことができません。
その場合、家庭裁判所に照会することが考えられます。
相続人は、先順位の相続人が相続放棄を申述しているかどうか、家庭裁判所に照会することができますので、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に照会してみましょう。
4 まとめ
被相続人に大きな借金がある場合、相続放棄ができるかどうかは切実な問題となります。
藤沢市で相続放棄をお考えの方は、弁護士法人心までお問い合わせください。























